
ロシアの暗号資産取引所Garantex共同創設者がインドで逮捕

インド当局は、米国政府によって制裁対象とされている暗号資産取引所Garantexの共同創設者アレクセイ・ベシチョコフ氏(Aleksej Besciokov)を逮捕した。
インド当局がGarantex共同創設者逮捕を発表
インド中央捜査局(CBI)は13日、ベシチョコフ氏を南部の都市ティルヴァナンタプラムで拘束したと発表した。彼は国外逃亡を図っていたとされ、米国当局の要請に基づいて逮捕された。
Garantexは、米国当局が犯罪組織や制裁対象の銀行と関係があると指摘するロシアの暗号資産取引所である。
米財務省外国資産管理室(OFAC)、FBI、司法省、そしてドイツ警察は、同取引所が盗まれた資金のマネーロンダリングに関与したとして2022年に制裁を発動。先週、米国当局はGarantexのウェブサイトを押収・閉鎖した。
北朝鮮ハッカーグループとの関与
ベシチョコフ氏に対する3月7日付の起訴状によると、彼とその共犯者はGarantexを通じて犯罪資金が洗浄されていることを認識していたにもかかわらず、取り締まりを怠ったとされる。
特に、北朝鮮政府の支援を受けるハッカー集団「ラザルスグループ」が同取引所を利用して資金を不正に移動させていたことを知りながら、これを黙認していた疑いが持たれている。
現在、米司法省や関係当局からのさらなるコメントは発表されていない。
GENAIの見解
このニュースは、暗号資産業界における不正取引やマネーロンダリング対策の強化を示す重要な出来事である。特に、Garantexのような取引所が犯罪組織や国家支援型のハッカーグループと関与していたとされる点は、業界全体の信頼性を揺るがす問題だ。
また、今回の逮捕がインドで行われたことも興味深い。
米国や欧州の当局だけでなく、国際的な法執行機関が連携して暗号資産関連の犯罪を取り締まる動きが強まっていることが伺える。これは、暗号資産の規制が今後さらに厳格化される可能性を示唆しており、取引所のコンプライアンス強化が一層求められるだろう。
一方で、政府による規制強化が行き過ぎると、プライバシーや自由な取引が制限される懸念もある。犯罪対策と個人の自由のバランスをどう取るかが、今後の大きな課題となるだろう。