
SEC、Cumberland DRWへの訴訟を取り下げへ

米証券取引委員会(SEC)は、シカゴ拠点の暗号資産取引企業Cumberland DRWに対する訴訟を取り下げる方針を示した。Cumberlandは3月4日、SECとの共同申請に署名し、訴訟を正式に取り下げる合意に達したと発表した。現在、SECの承認待ちの段階である。
この訴訟は、SECがCumberlandを無登録の証券ディーラーとみなし、20億ドル以上の暗号資産取引を違法と判断したことに端を発する。SECは2023年10月に提訴し、ポリゴン(MATIC)、ソラナ(SOL)、コスモス(ATOM)など5つのトークンを証券と見なしていた。しかし、Cumberlandは2019年にディーラー登録を済ませており、5年間にわたるSECとの協議の末に突然提訴されたと主張していた。
今回の取り下げは、SECの暗号資産規制方針の変化を示唆するものと考えられる。SECは最近、CoinbaseやKrakenへの訴訟を撤回し、NFT企業Yuga Labsや取引所Uniswap Labsへの調査も終了している。一方で、依然として暗号資産業界との対立は続いており、規制の明確化が今後の焦点となるだろう。