バイナンス創業者CZ氏が仮想通貨ポートフォリオを公開、BTC保有比率の低さに注目集まる

バイナンスの共同創業者であるチャンポン・ジャオ（通称CZ）氏が、自身の仮想通貨ポートフォリオをコミュニティに向けて公開した。この動きは、バイナンスの新機能「Binance Square」において、ユーザーが保有資産を開示できるようになったことを受けてのものである。現在の市場下落の中、業界関係者の保有状況が明らかになることで、コミュニティの信頼回復につながるとの期待が高まっている。

CZの保有資産の内訳

CZ氏の公開ポートフォリオによれば、保有する仮想通貨はBNB、ビットコイン（BTC）、EURI、USDTの4種類である。保有比率は以下の通り。

• BNB：98.48%
• BTC：1.32%
• EURI：0.17%
• USDT：0.03%

BNBが圧倒的な割合を占めるのは想定内であったが、ビットコインの保有比率の低さが一部ユーザーから注目された。ビットコインは高い市場価値と流動性を持つため、「より多く保有すべきだったのではないか」との声も上がっている。

寄付活動とコミュニティとの関わり

今回のポートフォリオ開示は、CZ氏がBROCOLLIおよびTestプロジェクトの支援者から受け取った寄付金1,000,000ドル以上に関する議論の後に行われた。彼は自身が寄付した150BNB（約10万ドル）を起点にコミュニティの寄付が集まったことを受け、以下のように投稿している。

「私はこのアドレスから15万ドル（150BNB）を寄付しました。その後、1,000,000ドル以上の寄付が集まりました。私はこれらの資金から一切の利益を得るつもりはありません。どう使うべきでしょうか？LPプールに追加？エアドロップ？慈善団体に寄付？バーンアドレスに送る？真面目な質問です。」

この投稿には多くの反応が寄せられ、CZ氏の透明性の高さと、資金の公正な扱いに対する姿勢が評価されている。

安定した成長を見せるステーブルコイン市場

CZ氏のポートフォリオではステーブルコインの保有比率は少ないものの、市場全体ではステーブルコインの需要が急増している。2024年にはステーブルコインの取引量が20.3%増加し、1.41兆ドルという新記録を樹立した。特にUSDTが79.2%を占め、中心的な存在となっている。

ステーブルコインは、ボラティリティの高い他の仮想通貨に比べて価格安定性があり、特に機関投資家にとって「安全資産」として広く利用されている。また、DeFi（分散型金融）分野でのブリッジ通貨としても重宝されている。

BNBが98%以上を占めている点は、バイナンスの創業者として当然ともいえますが、ビットコインの保有比率が1.32%と低めであることには少し意外性がありました。ビットコインはその安全性や流動性、そして市場における中心的役割を考えると、もっと高い比率を占めていてもおかしくないからです。

とはいえ、今回の公開は「ポートフォリオは個人の信念を映す鏡」であることを示しており、単に価格だけでなく、プロジェクトに対する信頼や理念も反映されているのだと思います。加えて、寄付活動を通じて得た資金の透明な運用についてコミュニティの意見を募る姿勢も、CZ氏の誠実なリーダーシップを象徴しています。

総じて、こうしたリーダーの行動は業界全体の信頼性向上につながると考えております。今後もこのような情報公開の動きが広がることを期待しています。