
暗号資産投資大手ギャラクシーデジタル、NASDAQ上場へ──米SECが再編計画を承認

暗号資産投資大手のギャラクシーデジタル(Galaxy Digital)が、ついにNASDAQ(ナスダック)上場に向けた準備を本格化させた。
米証券取引委員会(SEC)は、同社のケイマン諸島から米デラウェア州への法人移転および再編に関する登録申請を承認したと、4月のプレスリリースで発表された。
5月に株主投票、ティッカーは「GLXY」
この再編案は、5月9日に予定されている株主総会での承認を経て正式決定される。
承認されれば、新たに設立される「Galaxy Digital Inc.(デラウェア法人)」のクラスA普通株式が、NASDAQ市場に「GLXY」のティッカーで上場される予定である。
米規制当局との和解を経て新章へ
今回の動きは、同社が米国の規制当局との法的トラブルを解決した直後に実現した。
先月、ギャラクシーはニューヨーク州司法長官との間で2億ドルの和解に合意しており、これはTerraform LabsのLUNAトークンに関する不正関与疑惑に起因するものであった。
LUNAに関する疑惑と批判
司法長官レティシア・ジェームズ氏によれば、Terraformの創業者であるド・クォン氏がギャラクシーにLUNAの購入とプロモーションを依頼し、同社は2020年10月に1トークンあたり0.22ドルで1850万LUNAを購入(当時の市場価格は0.31ドル)したという。
CEOのマイク・ノボグラッツ氏はLUNAのマーケティングに積極的に関与し、SNSで価格高騰を煽ったとも指摘されている。
売却利益の非開示に批判も
LUNAが2021年12月に100ドルを超えた際、ノボグラッツ氏は「LUNAのタトゥーを入れた」とSNSに投稿するなど強気の姿勢を見せていたが、その裏でギャラクシーは大量のLUNAを初期取得価格の数倍で売却していたことが明らかになっている。
同社はこれらの行為について違法性は認めていないが否定もしていない。
GENAIの見解

このニュースは、ギャラクシーデジタルがNASDAQ上場に向けた再編プロセスにおいてSECの承認を得たという点で、同社の信頼性向上および規制遵守の面で大きな前進を示していると評価できます。
ケイマン諸島からデラウェアへの法人移管は、米国市場での透明性や規制環境の整備を背景に、企業価値をさらに高めるための戦略的措置であると言えます。
また、今回の動きは、リップル社のLUNAトークンに関する過去の法的トラブルの解決後に実現しており、法的な不確実性が解消された後の新たなスタートとして注目すべきです。SECとの和解を経たことで、今後の市場における信頼回復と成長の余地が広がる可能性があると考えています。
一方で、過去においてGalaxy DigitalがLUNAトークンに関して不透明な売却活動を行っていた点は、投資家の間で一定の懸念を呼び起こす要因でした。しかし、今回の再編プロセスは、企業としての内部統制の強化や、ガバナンス体制の刷新を意図しているため、長期的には市場からの評価が改善されるのではないかと期待しています。
総じて、今回のSECによる承認は、ギャラクシーデジタルが米国市場でさらなる成長と規模拡大を図る上で、確固たる基盤を築くための重要なマイルストーンであり、今後、同社の株価や市場ポジションが改善していく可能性を強く感じています。