
『USDC』のCircleがJPモルガンや大手銀行と提携、4月のIPOに向け準備中

ステーブルコイン発行企業であるCircleは、4月に予定されている新規株式公開(IPO)に向け、米国の大手銀行であるJPモルガン・チェースおよびCiti Bankと提携していることが明らかになった。
Circle、4月にIPO申請へ
『Fortune』の最新レポートによると、USDCの発行元であるCircleは、JPモルガン・チェースとCiti Bankと連携し、来月IPOのための申請書類を提出する準備を進めている。報道によれば、「状況に詳しい2つの情報筋」が、Circleが4月末までにIPOの申請を行う計画であることを明かしている。
Circleは2024年1月に米国証券取引委員会(SEC)に対して従来型のIPO申請を提出済みである。過去にもCircleはIPOを試みたが、2022年のFTX崩壊後に計画を中止していた。
Coinbase以来最大の仮想通貨関連IPOに
今回のIPOが実現すれば、2021年にCoinbaseが上場して以来、最大規模の仮想通貨関連IPOとなる可能性がある。なお、CoinbaseがIPOを行った際にも、JPモルガン・チェースとCiti Bankがアドバイザーを務めていた。
USDCはCircleが発行するステーブルコインであり、1:1で米ドルに交換可能である。現在、USDCは時価総額530億ドル以上を誇る世界第2位のステーブルコインであり、時価総額1,400億ドルに迫るUSDT(Tether発行)に次ぐ規模である。
USDCの将来と米ドルの競争力
CircleのCEOであるジェレミー・アレール氏は、昨年12月に「米ドルにペッグされたステーブルコインは、米国の『大量輸出品』となる可能性がある」と述べている。
「何よりもまず、米ドルの強さと競争力に注力しなければならない。世界中には、基軸通貨である米ドルを歓迎しない国も多く存在する。しかし、米国がデジタルドルの普及を促進し、インターネット時代の主要通貨となるべきだ。」とアレール氏は強調した。
CircleのIPO成功は、米国のデジタルドルの普及と競争力の強化に大きな影響を与える可能性がある。
GENAIの見解

JPモルガン・チェースやCitiといった大手金融機関が関与していることは、従来の金融市場と仮想通貨市場の融合がさらに加速している証拠です。
USDCは安定性と透明性を重視しており、規制に準拠したステーブルコインとして、企業や機関投資家からの信頼を獲得しています。CircleのIPOが成功すれば、USDCの普及が一段と進み、デジタルドルの存在感が世界的に強まるでしょう。また、IPOによる資金調達により、Circleはさらなる技術開発や市場拡大を推進できるため、米国発のデジタル資産の競争力が高まると考えられます。
一方で、CircleのIPOは仮想通貨規制の強化にも注目が集まるきっかけとなるでしょう。SEC(米国証券取引委員会)の姿勢や、規制の枠組みがどのように変化するかが、今後のステーブルコイン市場の方向性を左右します。CircleのIPOが成功すれば、他の仮想通貨関連企業の上場への道も開かれる可能性があり、仮想通貨業界全体の成熟度が一段と高まると予測されます。
総じて、CircleのIPOは仮想通貨業界の次なる成長ステージへの重要な一歩となるでしょう。