Pancakeswap、急増する取引高でUniswapを抜きDEX首位に

分散型取引所（DEX）プラットフォームのPancakeswapが、今週の7日間における取引高でUniswapを上回り、業界首位の座を奪取した。今週の取引高は約140億ドルに達し、前週比58.04%の急増を記録した。

DEX市場における勢力図の変化

Pancakeswapは、Binance Smart Chain（BSC）を基盤として2020年に登場して以来、Ethereum、Polygon、ZKsync Era、Linea、Base、Arbitrum One、Aptosなど、複数のブロックチェーンへと展開を広げてきた。

ただし、依然としてBSCがメインネットワークであり、多くのユーザーがこのチェーンを利用している。

データが示す両DEXの明暗

defillama.comのデータによれば、今週のPancakeswapは取引高が60.72%増加した一方で、Uniswapは43.93%減少した。

また、直近24時間の取引高では、Pancakeswapが14億1,000万ドルを記録し、Uniswapの約6億7,400万ドルを大きく上回った。7日間の累計では、Pancakeswapが約148億9,400万ドル、Uniswapが約82億9,100万ドルと、その差は歴然である。

Pancakeswapは今年2月にも月間取引高でUniswapを上回っており、約81億9,500万ドルを記録していた。しかし3月に入ると、Uniswapが約45億8,600万ドルを記録し、Pancakeswapの約35億9,100万ドルを上回っている。

今後もPancakeswapとUniswapのシェア争いは続く見通しであり、この動きはDeFi市場のダイナミックな成長を象徴する出来事と言えるだろう。

PancakeswapはBSCを中心に、複数チェーンに展開しているため、クロスチェーン対応の柔軟性が強みとなっている印象を受けます。一方で、Uniswapもイーサリアムを中心に根強い支持を持っているため、この両者の競争は今後も激化していくと考えます。

また、直近の取引高の急増は、ユーザーの流動性提供先の見直しや、BSC上での特定のトレンド・イベントが影響している可能性もあるため、背景にある市場要因をさらに深堀りしたいところです。

このような変動はDeFi市場の成熟過程の一環とも言えますし、ユーザーや投資家にとっても新たなチャンスやリスクを示唆していると思います。