アーサー・ヘイズ氏、ビットコインの底値を7万ドルと予測

ビットコインは一時的に7万ドルまで下落の可能性

暗号資産取引所BitMEXの元CEOであるアーサー・ヘイズ氏は、ビットコインの価格が7万ドルまで下落する可能性があると予測した。

彼は、短期的な市場の変動に対して忍耐強く待つことが重要であると強調し、次の強気相場を見据えて慎重な投資戦略を取るべきだと述べた。

中央銀行の政策がビットコインの動向を左右

ヘイズ氏は、ビットコインの大規模な上昇には、S&P500（SPX）やナスダック（NDX）などの伝統的な金融市場の急落が必要だと主張している。

特に、金融機関の破綻が発生すれば、米連邦準備制度（FRB）、中国人民銀行（PBOC）、欧州中央銀行（ECB）、日本銀行（BOJ）などの中央銀行が金融緩和政策を実施せざるを得なくなり、ビットコイン価格の上昇を促す要因となる可能性がある。

投資家へのアドバイス：適切なタイミングを見極める

ヘイズ氏は投資家に対し、市場のボラティリティに冷静に対応するよう助言した。

彼は、価格の下落局面では無理に購入せず、中央銀行が金融緩和に踏み切ったタイミングで資本を投入する方が精神的な負担を軽減できると述べた。また、短期的には7万8000ドルの再テストや7万5000ドルへの下落の可能性があると警告した。

ビットコインは真の自由市場、株式市場とは異なる

さらに、ヘイズ氏はビットコイン市場と伝統的な株式市場の違いについても言及した。

彼によると、ビットコイン市場は純粋な自由市場であり、政府の管理下にある株式市場とは異なる動きをする。そのため、法定通貨の流動性危機が発生した場合、ビットコインは株式市場よりも先行して価格が上下する可能性がある。

ヘイズ氏は2023年11月、ドナルド・トランプ前大統領の信用拡張政策がインフレを引き起こし、投資家がビットコインのような実物資産へと資金を移動させることで、ビットコインが100万ドルに到達する可能性があると予測している。

ヘイズ氏の予測は、市場の短期的な調整を冷静に見極める必要があることを示唆しており、特に中央銀行の金融政策がビットコイン価格に与える影響を重視している点が興味深い。

伝統的な金融市場の崩壊がビットコインの次の上昇要因となるという見解は、一部の投資家にとってリスクとチャンスの両面を考慮すべきポイントとなるだろう。

短期的な下落を耐えられる投資家にとっては好機となるかもしれないが、市場の不安定さを考えると慎重な判断が求められる。ヘイズ氏の強気な見解が現実のものとなるかどうか、今後の市場動向を注視する必要がある。