インフレ時代の“守りの資産”にビットコイン、ロバート・キヨサキ氏がビットコイン100万ドル時代到来を予測

『金持ち父さん貧乏父さん』の著者として知られるロバート・キヨサキ氏が、「ビットコインは2035年までに100万ドルに達する」との予測を発表した。米ドルの価値がインフレにより減少する中、キヨサキ氏は金・銀・ビットコインの3資産を「インフレへの保険」として推奨している。

キヨサキ氏が予測する「100万ドルのビットコイン」

2025年4月18日、ロバート・キヨサキ氏はX（旧Twitter）上で「私は2035年までにビットコインが1BTC＝100万ドル以上、金が1オンス＝3万ドル、銀が1枚＝3,000ドルになると強く信じている」と投稿した。

彼は長年、金・銀といった実物資産をインフレからの防衛手段として推奨してきたが、ここにきてビットコインもそのリストに加えている。

キヨサキ氏は現在の経済状況にも警鐘を鳴らしており、「2025年にはクレジットカード債務が過去最高、米国の政府債務も同様、失業率は上昇し、年金制度は崩壊しつつある。アメリカは“さらなる大恐慌”に向かっている可能性がある」と語っている。

他の専門家たちも「7桁ビットコイン」に期待

ビットコインの将来的な100万ドル超えについては、他の著名人や専門家たちも予測を示している。

2024年5月にはTwitter共同創業者ジャック・ドーシー氏が「2030年にはビットコインが100万ドルに到達する」と発言。仮想通貨アナリストのミカエル・ファン・デ・ポッペ氏も、同年11月に「ハイパーインフレと経済崩壊を背景に100万ドルへ上昇する可能性がある」と指摘した。

さらに、BlockstreamのCEOアダム・バック氏は、米国政府が「戦略的ビットコイン準備」を導入すれば、価格は100万ドルに達すると予測。2024年12月にはエリック・トランプ氏がUAEで行った講演で「ビットコインの希少性が100万ドル達成の原動力になる」と語った。

2025年2月には、ARK InvestのCEOキャシー・ウッド氏も「需要が続けば2030年までにビットコインは150万ドルになる可能性がある」と述べ、強気姿勢を見せている。

まず、キヨサキ氏が長年にわたり金や銀を“インフレヘッジ資産”として位置付けてきた流れの中で、ビットコインを同様の文脈に加えたことは、ビットコインが「デジタルゴールド」としての地位を確立しつつある証左といえるでしょう。特に、米国の財政赤字拡大や通貨発行の加速が続けば、ビットコインの希少性と非中央集権的性質が、より多くの投資家にとって魅力的な資産として認識される可能性があります。

また、こうした長期的な強気予測には、ビットコインのETF承認や国家による戦略的備蓄のような制度的な変化も加味されています。たとえば、トランプ政権下での規制緩和や、公的機関によるビットコイン購入などが実現すれば、価格上昇の後押しとなるでしょう。

もちろん、2035年までに100万ドルという価格に到達するには、想定外の市場リスクや規制の厳格化といった障壁もあります。しかし、ビットコインが着実に金融インフラとしての地位を強化していること、そしてその供給が2100万枚に限定されていることを考慮すると、この予測はあくまで楽観的な“最高値シナリオ”として受け止めつつも、無視できない将来像だと思います。

総じて、キヨサキ氏の発言は、投資家に対して「今後のインフレ環境における資産防衛の選択肢」として、ビットコインを再評価するきっかけを与える意味で、非常に有意義だと考えます。