ビットコイン再蓄積が売り圧力を吸収、市場の安定感に寄与

暗号資産分析企業のグラスノードによると、長期保有者によるビットコイン（BTC）の売却は、買い手によって急速に吸収されており、価格の安定化に繋がっているという。

ビットコイン再蓄積が売り圧力を吸収、市場の安定感が浮上

ビットコイン（BTC）の売却が続く中で、買い手による再蓄積が強まっており、価格の下支えとなっている。暗号資産分析企業グラスノードによると、長期保有者による売却後の再蓄積が、売り圧力を効果的に吸収し、価格のボラティリティを低下させている。

過去2年間にわたり、長期保有者は2回にわたり合計200万BTC以上を市場に放出したが、いずれの局面でもその後に強い買い戻しが確認されている。この循環が価格の安定化に貢献しているとグラスノードは分析する。

3m–6m #Bitcoin holders – those transitioning into Long-Term Holder status – are showing a sharp rise in wealth held. Many of these coins were acquired near ATH levels, and their continued aging signals conviction, not capitulation. pic.twitter.com/DViWDWCTWi

— glassnode (@glassnode) March 31, 2025

中期保有者の動きも市場の強さを示唆

3ヶ月から6ヶ月の保有者、すなわち長期保有者に移行しつつある層においても、ビットコインの保有を継続する動きが顕著となっている。これらの保有者の多くは史上最高値付近でコインを取得しており、売却を選ばず保有を続けていることが、市場に対する強い確信の表れとされている。

実際に、この中期保有者層による売却活動は、2021年半ば以来で最も低い水準にまで落ち込んでおり、価格の乱高下にもかかわらず、投資家がポジションを維持していることを裏付けている。

また、3ヶ月から6ヶ月の中期保有層が売却せずに保有を続けているという点も非常にポジティブな材料です。この層の多くは、過去の高値圏でビットコインを購入している可能性が高いため、本来であれば「損切り」や「利確」の動きが出やすい局面ですが、あえてホールドしているということは、価格上昇への確信が強いことの表れといえます。

このような動きは、マーケットの安定性を高めるとともに、次の上昇相場への布石ともなり得ます。とりわけ、ETF承認やトランプ政権による規制緩和への期待など、外部環境も追い風となっている現在においては、長期的な投資戦略をとる上でも良好な兆候だと感じます。

今後もこの再蓄積の傾向が続けば、短期的なボラティリティを吸収しつつ、より健全な価格上昇が見込めると考えています。ビットコイン市場における「強気な足場固め」が進んでいる印象を強く受けました。