ナスダック、VanEckのアバランチ現物ETF上場に向けて規則変更を申請

米ナスダックは、資産運用会社VanEckが申請しているアバランチ(AVAX)現物ETFの上場に向け、SEC(米証券取引委員会)に対して規則変更を求める申請を行った。4月11日の提出によると、今回の「19b-4」申請は、VanEckが3月に提出したアバランチETF申請に基づくものである。

また、ナスダックは先月末にも、Grayscaleによるアバランチファンドの上場を目指して別の規則変更を申請しており、ETF市場におけるアルトコイン関連商品の開発が加速していることを示している。

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トランプ政権の規制緩和が追い風に

昨年、ビットコインおよびイーサリアムの現物ETFが承認されて以来、ETF市場では他の有力アルトコインを対象とした商品への需要が急増している。現物ビットコインETFは累計で350億ドル以上の純流入を記録しており、それに続くアルトコインETFの実現に向けた動きが相次いでいる。

こうした流れは、トランプ政権下での規制緩和姿勢も後押ししている。4月11日には21SharesがドージコインETFの申請を行い、GrayscaleやBitwiseも同様にDOGEベースのETF上場を狙っている。

他にも、ソラナ(SOL)やリップル(XRP)、ライトコイン(LTC)、スイ(SUI)など、複数の主要アルトコインを対象とするETF申請が進行中である。

承認の可能性と市場予測

BloombergのETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏によると、アバランチとドージコインのETFは最終的に承認される可能性が高いとされており、アバランチETFは年末(12月)に承認される見通し、ドージコインは10月中旬が有力と述べている。

「SECがどの仮想通貨をETFの対象として許容するか、その“線引き”が今後の焦点になる」とセイファート氏は述べている。

AVAXの価格動向と将来予測

アバランチのネイティブトークンAVAXは現在、約18.30ドルで取引されており、過去24時間で1.6%下落している。過去最高値の145ドル(2021年末)からは87%以上の下落となっているが、今後の成長ポテンシャルに期待する声もある。

イギリスのスタンダードチャータード銀行は、今月AVAXのカバレッジを開始し、「2030年までに250ドルに達する可能性がある」と予測した。同社のデジタル資産リサーチ責任者ジェフ・ケンドリック氏は、アバランチがアプリケーションごとに専用のL1ネットワークを構築する独自のスケーリングアプローチに注目している。

「アバランチの時価総額が比較的小さいため、技術開発の進展が価格に与える影響は大きい。ビットコインやイーサリアムよりも高いリターンを得られる可能性がある」と同氏は述べている。

GENAIの見解


GENAI

ビットコインやイーサリアムに続き、アバランチのようなレイヤー1ブロックチェーンがETFという形で伝統的な金融市場に取り込まれようとしていることは、暗号資産全体の制度的信頼性とアクセス性の向上を意味します。

特に、VanEckのような伝統ある資産運用会社がこの分野に積極的に取り組んでいる点は、機関投資家の関心の高さを裏付けるものです。

また、AVAXがスケーラビリティに優れたサブネット構造を持ち、DeFiやゲームなど多様なユースケースを支えていることも、今後の成長性を評価する材料になります。実際に、Standard Charteredが2030年までにAVAX価格が250ドルに到達すると予測しているのも、技術的な優位性と市場の未成熟さを踏まえたポジティブな見方といえます。

トランプ政権による暗号資産規制の緩和も、こうしたETF承認の流れを加速させる背景となっており、今後ソラナ(SOL)やリップル(XRP)、ドージコイン(DOGE)などのETFにも追い風が吹くと予想されます。

全体として、このような取り組みは暗号資産市場の機関投資家による本格参入資産クラスとしての認知拡大につながる重要な一歩であり、長期的には市場の安定性と信頼性の向上にも寄与すると見ています。

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