ソラナのRaydium、Pump.fun対抗のトークン発行プラットフォーム「LaunchLab」を今週ローンチへ

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Raydium、新たなトークン発行プラットフォームでPump.funに挑む

ソラナ上の分散型取引所(DEX)Raydium(レイディウム)は、トークン発行に特化した新プラットフォーム「LaunchLab」を、今後1週間以内に正式ローンチすると発表した。この新サービスは、急成長中の競合「Pump.fun」が抱える課題を解決することを目的としており、より柔軟でパラメータ調整可能なトークン作成体験を提供する。

Raydiumはこれまで、ソラナ上でのAMM(自動マーケットメーカー)およびDEX機能を中心に展開してきたが、Pump.funが急成長し、トークン発行プラットフォームとして業界の主役となっていた。以前はPump.funで発行されたトークンが一定の時価総額に達すると、Raydiumに「卒業」し上場される流れが一般的だったが、先週Pump.funは独自DEX「PumpSwap」への移行を発表し、Raydiumとの関係を事実上終了させた。

RaydiumのチームリーダーTom氏(仮名)は、こうした動きに先手を打つため、数カ月前からLaunchLabの構築を進めていたと述べている。

トークン発行の自由度を拡大、ソラナでの主導権を狙う

LaunchLabでは、ボンディングカーブ、総供給量、ベスティング(権利確定)スケジュール、流動性プールの指定など、多数のトークンパラメータをカスタマイズ可能となっており、従来のPump.funの画一的な設計とは一線を画す。さらに将来的には、ボンディングカーブをグラフィカルに手動調整できる機能も搭載予定だという。

とはいえ、LaunchLabは上級者向け機能だけでなく、簡易なテンプレート(cookie-cutter)による発行機能も維持し、初心者でも手軽にトークン作成が可能となるよう設計されている。UIデザインもPump.funに近いものになる予定で、幅広いユーザー層に対応する構えだ。

Tom氏は「今後の資産発行の大半はソラナ上で行われる」と見ており、Raydiumがその中心的な役割を果たすことを目指していると語る。また、AIプロジェクトを含む多数の開発チームがPump.funでの発行後、資金調達の柔軟性に課題を感じていることも、今回の開発の背景にあるという。

Raydiumは現在、LaunchLabを含む複数のプロダクトスイート構築を進めており、将来的には「流動性ブートストラップ」機能や、外部プロダクトへの統合も視野に入れている。

Tom氏は「すべてのプロダクトにはフェーズ1がある。まずは出してみて、何が響くかを試す」と述べ、LaunchLabを今週中にリリース予定であることを明言。長期的には、同プラットフォームがソラナエコシステムにとって持続的な成長を促すインフラとなることを期待している。

GENAIの見解


GENAI

このニュースは、ソラナのエコシステムにおいてトークン発行の主導権争いが本格化してきたことを示す重要な動きだと考えます。

Raydiumが「LaunchLab」という新しい発行プラットフォームを打ち出した背景には、急成長したPump.funに対する戦略的な巻き返しの意図が明確に感じられます。

これまで、Pump.funは「シンプルさとスピード」を武器に急速に人気を集めてきましたが、その一方でトークン設計の柔軟性が極端に低いという課題がありました。RaydiumのLaunchLabは、この点を正面から改善しようとしており、トークン供給量、ボンディングカーブ、流動性管理など、きめ細かなカスタマイズが可能になるのは大きな差別化要素です。

特に、AIプロジェクトなど実需に基づく資金調達を考えるプロジェクトにとっては、資金計画やトークン経済設計を自らコントロールできることは極めて重要です。今後、プロジェクト側が単なる話題性よりも「持続可能な資金設計」を重視する方向へとシフトするのであれば、LaunchLabのような高機能型のローンチパッドは確実にニーズを捉えると見ています。

また、Raydiumは従来からソラナ上で流動性の中心を担ってきたDEXでもあり、トークン発行から上場、流通まで一貫して支援できる体制が整っている点は、Pump.funよりもエコシステムとしての厚みがあると言えるでしょう。

とはいえ、Pump.funの“お手軽UX”は依然として強力な魅力を持っており、初心者層やミーム的なトークンには引き続き根強い支持があるはずです。今後は、LaunchLabがいかに「使いやすさ」と「柔軟性」のバランスをとれるかが普及のカギになると思います。

総じて、今回の動きは、ソラナ上のトークン発行インフラが進化の第2フェーズに入ったことを示しており、これからのプロジェクトにとってより高度な資金設計が可能になる前向きな展開だと捉えています。エコシステム全体の成長にもつながる動きとして、非常に期待が持てると思います。

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