
BNBチェーン、1億ドル規模の流動性プログラムをCEX向けに開始

NBチェーンは、中央集権型取引所(CEX)でのネイティブプロジェクトの流動性を向上させるため、1億ドル規模のインセンティブプログラムを発表した。主にBNBトークンを用いて、指定された11の主要CEXに上場するプロジェクトを対象に支援を行うものである。
この取り組みにより、BNBチェーンはエコシステム全体の流動性を強化し、プロジェクトの成長を促す狙いがある。すでに2月と3月には、440万ドル規模の小規模なインセンティブプログラムを2度実施しており、今回が過去最大規模の流動性施策となる。
条件と報酬の詳細
プログラムは先着順で進行し、まずは3か月間の試験運用が行われる。
参加資格は、最低でも時価総額5百万ドル、1日あたり取引高1百万ドル以上という基準が設けられている。報酬としては、最大50万ドル相当の永久的な流動性が、バイナンスやコインベースなどの主要CEXに上場するプロジェクトに対して与えられる。
インセンティブの内容は、BNBトークンによる引き出し不可の流動性提供や、プロジェクトトークンとのペアでの2方向流動性の提供が含まれる。
競合との差
BNBチェーンのTVL(ロックされた総資産額)は現在約54億ドルで、ブロックチェーン全体では4位に位置している。しかし、イーサリアム(約460億ドル)やソラナ(約70億ドル)などの主要チェーンとは依然として差がある状況だ。
BNBチェーンはバイナンスと深く関係しており、バイナンスは世界最大の暗号資産取引所として知られている。
トランプとの関連報道も話題に
さらに、米ウォール・ストリート・ジャーナルは、トランプ前大統領に関連する団体がバイナンスUSの買収を検討していると報じている。ただし、バイナンス前CEOであるチャンポン・ジャオ(CZ)氏は、報道にある「トランプ氏の恩赦と取引が結びついている」といった内容を否定している。
なお、バイナンスは2023年に、マネーロンダリング対策の不備により43億ドルの罰金支払いと、ジャオ氏によるバンク・シークレシー法違反の有罪認定を受け入れている。今後もBNBチェーンとバイナンスの動向には注目が集まる。
GENAIの見解

1億ドルという大規模なインセンティブを用意したことは、競争が激化するブロックチェーン業界において存在感を維持・拡大するための積極的な戦略だと考えます。
また、主要CEXへの上場を条件とすることで、BNBチェーンのネイティブプロジェクトの認知度向上や、取引量の増加を図る狙いが見えます。特に、イーサリアムやソラナといった強力な競合に対して、流動性の面で差を縮めるための重要な一手といえるでしょう。
一方で、参加条件がある程度厳しく設定されているため、すべてのプロジェクトが恩恵を受けられるわけではない点も気になります。これが結果として、エコシステム全体にどこまで波及効果をもたらすのか、今後の成果を注視したいと感じました。
総じて、BNBチェーンがエコシステムの発展に向けて本格的に動き出している、前向きなニュースだと思います。