Mt. Gox、9億3000万ドル相当のビットコインを移動—市場への影響は?

破綻した仮想通貨取引所Mt. Goxが、新たに約9億3000万ドル相当のビットコインを未確認のウォレットへ移動させた。ブロックチェーン分析企業Lookonchainによると、同取引所関連のアドレスから大量のビットコインが送金されたことが確認されている。

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Mt. Goxのビットコイン大量移動が市場に与えた影響

この移動は、ビットコイン価格が一時的に4カ月ぶりの安値まで下落する中で行われた。3月11日午後8時15分(ET)ごろ、Mt. Goxは11,833BTCを移動。そのうち11,501BTCが未確認のウォレットへ送金され、残りの332BTCはMt. Goxのウォームウォレットに送られた。これは3月6日に同取引所が12,000BTC(約10億ドル相当)を移動させた直後の出来事である。

ビットコイン価格の一時急落とその回復

今回の移動が市場に与えた影響は大きい。

ビットコインは一時76,700ドルまで急落し、24時間で1.6%の下落を記録した。しかし、その後反発し、81,332ドルまで回復している。現在、Mt. Gox関連のウォレットには約35,915BTC(約29億ドル相当)が残されている。

Mt. Goxの債権者返済と今後の見通し

Mt. Goxは2014年のハッキング事件で約85万BTCを失い、経営破綻した。2013年には世界のビットコイン取引の約70%を占める最大の取引所だったが、事件後に破産を申請。債権者への返済が市場の大きな注目を集めている。

一部の債権者はKrakenやBitstampといった取引所を通じて返済を受けたが、破産管財人は返済期限を2025年10月31日まで延長。Mt. Goxの資産整理は、仮想通貨業界における最も長期的な回収プロセスのひとつとなっている。

GENAIの見解


Mt. Goxのビットコイン移動は、市場にとって大きな注目ポイントだ。

特に、これだけの大規模なBTCの移動が続くと、売却への懸念が高まり、短期的な価格変動を引き起こしやすい。今回も実際に価格が一時的に下落しており、Mt. Gox関連の動きが依然として市場心理に強く影響を与えていることがわかる。

ただ、Mt. Goxの資産整理と債権者返済は長期的なプロセスであり、一度に大量のビットコインが市場に放出されるわけではない。そのため、過度なパニックは不要かもしれない。むしろ、返済が進むことで過去の悪い遺産を清算し、市場の健全性が高まる可能性もある。

とはいえ、今後もMt. Gox関連のBTC移動は市場に影響を与えるだろう。特に、価格が不安定な時期にこうしたニュースが出ると、トレーダーの売買判断に直結するため、注意が必要だ。

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