
ソラナがDEX市場でイーサリアムを圧倒、ETHは2024年の利益を完全喪失【CoinGecko 2025年Q1レポート】

暗号資産データプラットフォームCoinGeckoが発表した2025年第1四半期(Q1)の業界レポートによると、イーサリアム(ETH)は2024年に得た価格上昇をすべて失い、分散型取引所(DEX)領域ではソラナ(SOL)が明確な優位性を示した。
ETHは大幅下落、2023年レベルに逆戻り
レポートによれば、ETHは2025年Q1終了時点で1,805ドルとなり、四半期で45.3%下落。2024年の年末時点での3,336ドルから大きく値を下げ、2023年の水準まで逆戻りした格好だ。これに対し、ビットコイン(BTC)やソラナ(SOL)、リップル(XRP)、バイナンスコイン(BNB)などの主要銘柄は、比較的小さな下落にとどまった。
さらに、ETHの取引量も低下。2024年第4四半期には1日あたり平均300億ドルだったが、2025年第1四半期には244億ドルへと減少した。特に取引量が急増した日には、価格が急落する傾向も見られた。
ソラナのDEX取引量が過去最高に
分散型取引所の分野では、ソラナが圧倒的な存在感を見せた。2025年1月には、DEX市場全体の取引量の52%をソラナが占め、1月単月で過去最高の1,848億ドルの取引量を記録した。その要因には、政治系ミームコイン「TRUMP」のブームが挙げられている。
2025年Q1全体を通じて、ソラナはDEX市場の39.6%を占め、前四半期比で35.3%成長。ETHの市場シェアは20%を割り込む場面もあったが、3月には再び反発し30.1%のシェアを回復した。
また、レイヤー2チェーンとして注目されていたOptimismやPolygonは、3月に新興勢力であるSonicやBerachainに順位を譲る形となったものの、四半期全体では依然として上位に位置している。
GENAIの見解

イーサリアムが短期間でこれほど大きく価格を落としたのは驚きですが、取引量の低迷と新興チェーンの台頭によって分散型金融の中心が揺らぎつつあることを示唆しています。
一方で、ミームコインブームの終息とともにETHがシェアを回復した点は、イーサリアムの基盤的な強さと開発者コミュニティの厚みを再認識させる出来事だったともいえます。
DEX分野におけるソラナの圧倒的な取引速度と手数料の安さは、依然として強力な武器です。今後は、ソラナとイーサリアムの間で流動性とエコシステムをめぐる主導権争いが一層激しくなると考えられます。
投資家としては、技術革新とトレンドの変化を注視しながら柔軟に対応していくことが重要です。