ソラナが米議会へ本格進出、DeFiの信頼回復へ政策団体を設立

急成長を遂げるソラナ(Solana)ネットワークが、分散型金融(DeFi)の「影のある」イメージを払拭し、米議会での影響力を高めるため、政策活動を本格化させている。新たに設立された「Solana Policy Institute(SPI)」は、DeFiの法整備を後押しし、業界の声を政策立案者に届けることを目指す。

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ソラナがワシントン進出、政策専門家を起用しDeFiを正面から主張

ソラナは2020年のローンチ以来、8億件以上の取引を処理し「イーサリアム・キラー」として急成長を遂げてきた。だが、DeFiは長らくマネーロンダリングやハッカーとの関連で疑念を持たれており、中央集権型の取引所と比較して政治的な影響力が限られていた。

この現状を打破するため、2024年3月に非営利団体「Solana Policy Institute」が設立された。初代代表には、米ブロックチェーン協会のCEOを務めたクリスティン・スミス氏、CEOには元DeFi教育基金ディレクターのミラー・ホワイトハウス=レビーン氏が就任している。両氏はロビー活動に精通しており、仮想通貨の現場感覚も持ち合わせる“ハイブリッド型ロビイスト”である。

SPIは今後、開発者や創業者を議会に招き、政策立案者に直接DeFiの可能性を伝える「フライイン」プログラムを実施予定である。「コードを書いている当事者が議員に直接語ることこそが最も有効なアプローチだ」とホワイトハウス=レビーン氏は述べている。

ミームコイン・カジノの汚名返上へ、ソラナの次なる挑戦

DeFiの未来は「信頼」と「対話」にかかっている

ソラナはその手軽さから“ミームコインのカジノ”とも揶揄されてきた。実際、急騰と暴落を繰り返すトークンや、自己炎上といったセンセーショナルなパフォーマンスが注目され、政策立案者からの信頼獲得には大きな障壁となっている。

ホワイトハウス=レビーン氏は、「まずは誰も火をつけないことが前提」と述べつつ、「しっかりとした規制枠組みを作ることで、こうした投機的な混乱を抑制できる」と語る。SPIはDeFi教育基金と連携し、開発者と議会の橋渡し役を果たす方針である。

なお、SPIの資金源については明らかにされていないものの、関係者によればソラナ財団からの支援が背景にあると見られており、近く正式な資金調達発表がある予定だという。

GENAIの見解


GENAI

ソラナによる「Solana Policy Institute(SPI)」の設立は、DeFi業界にとって非常に意義深い転換点であると考えております。

これまで分散型金融(DeFi)は、イノベーションの最前線にある一方で、規制当局や政治家からは「匿名性が高く危険」「犯罪に利用されやすい」といった否定的なイメージを持たれてきました。特に、中央集権型の取引所に比べて政治的ロビー活動が弱く、DeFi側の声が議会に届きにくいという課題がありました。

そのような状況下で、ソラナが主体となって政策対話を強化し、技術者や創業者を直接議会に送り出す「フライイン」施策を展開するのは、DeFiの正当性を主張するための戦略的かつ現実的な動きだと評価できます。特に、元ブロックチェーン協会CEOのクリスティン・スミス氏を起用するなど、政策・政治の分野に精通した人材を配置している点は非常に心強いものがあります。

また、SPIの設立は単にロビー活動にとどまらず、DeFi業界の「セルフガバナンス(自主規制)」の動きとしても注目されます。これまで「ミームコイン・カジノ」や過剰な投機といったネガティブな面が強調されがちだったソラナですが、自らのエコシステムを守るために倫理と規制の接点を模索する姿勢は、業界全体の信頼性向上に寄与するはずです。

今後、暗号資産業界がより成熟し、制度に組み込まれていく過程において、SPIのような取り組みは欠かせません。DeFi開発者と政策立案者の間に健全なコミュニケーションを築くことができれば、より実効性のあるルールメイキングが進み、イノベーションと法令遵守が両立する持続可能なエコシステムが実現できると期待しております。

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