ビットコイン支払いを英国初導入、スコットランドの名門校がBTC準備資産も検討

スコットランドの名門私立校「ロモンド・スクール」が、英国で初めてビットコイン（BTC）による学費支払いを受け入れる方針を発表した。さらに、今後の動向次第ではビットコインを準備資産として保有する計画も視野に入れているという。

海外の保護者の要望から導入決定

スコットランド・ヘレンズバラにあるロモンド・スクールは、地元および海外の保護者からの強い要望を受け、段階的にビットコインでの支払いを受け入れると表明した。同校は寄宿生を多く抱えており、国際的な背景を持つ生徒や家族が多いことが特徴である。

リスク管理の観点から、ビットコインで受け取った資金は即座にポンド（GBP）へと換金される予定であり、英国の金融規制にも完全に準拠する方針だと説明している。

将来的にはビットコイン準備資産の構築も視野に

トランプ政権の方針とも一致、世界的潮流に乗る動き

同校はさらに、「ビットコインの受容が英国および世界中で進めば、BTCを準備資産として保有することも検討する」と公式声明で述べている。この動きは、先月ドナルド・トランプ米大統領が署名した行政命令——米国政府がBTCを国家準備資産として保有・拡充する方針——とも重なる内容である。

米政府はすでに約20万BTC（約167億ドル相当）を保有しており、その多くは刑事事件に関連して押収または没収されたものである。また、企業の間でもビットコインを保有する動きは広がっており、最大の保有企業であるマイクロストラテジーは、現在440億ドル以上のBTCを保有している。

教育機関もビットコイン活用へ、実需拡大の兆しか

今回のロモンド・スクールの動きは、ビットコインが単なる投資資産を超えて、「実用的な決済手段」として認識され始めている兆候である。教育分野という長期的な信頼性が求められる領域での導入は、暗号資産の社会的受容度を大きく引き上げる可能性がある。

今後、他の教育機関や非営利団体などが追随することで、暗号資産の実需がさらに広がる可能性もあり、注目すべきトレンドと言えるだろう。

特にロモンド・スクールは国際色豊かな生徒を抱えているため、通貨交換や国際送金の利便性を重視する家庭にとっては、ビットコイン支払いは非常に合理的な選択肢になると思われます。

また、注目すべきは、同校が将来的にビットコインを準備資産として保有する可能性を明言している点です。これは、教育機関が単に支払い手段としてビットコインを活用するだけでなく、価値の保存手段としても一定の評価を与えていることを意味します。

こうした姿勢は、先月のトランプ政権による米国政府のBTC保有拡大方針とも合致しており、国や法人にとっても「ビットコイン＝戦略的資産」という認識が広まりつつある証拠だと考えられます。

もちろん、価格のボラティリティや法規制の整備状況など、まだ解決すべき課題は残されていますが、今回のような導入事例が増えることで、ビットコインの実用性と信頼性はより高まっていくはずです。

教育機関のような慎重な判断を求められる組織がこのような決定を下したこと自体が、業界にとって非常にポジティブな材料であると感じております。