「最も嫌われた資産が勝つ」アーサー・ヘイズ氏、イーサリアムの反撃を予告

BitMEXの共同創設者であるアーサー・ヘイズ氏は、暗号資産市場の次の上昇局面において、イーサリアム（ETH）がソラナ（SOL）をアウトパフォームすると見ている。

ポッドキャスト番組「Unchained」の最新インタビューの中で、ヘイズ氏はイーサリアムの方が今後のリスクとリターンのバランスに優れていると述べた。

「嫌われている資産こそ次の主役になる」

「もし今、手元に新たな資金があるとしたら、それをどこに投資するか？ ソラナか、それともイーサか。現状を見る限り、私はリスク・リターンの観点からイーサの方が優れていると思う」と語った。

続けて彼は、「市場サイクルの転換点では、最も嫌われている資産を買うのが鉄則だ。なぜなら、それこそが最もパフォーマンスが出るからだ。逆に、前回のサイクルで最も好かれていた資産は、相対的に低調になる傾向がある」と説明した。

その上で、「ソラナが上がらないとは言わないが、相対的なパフォーマンスとしてはイーサの方が期待できる。現時点でイーサリアムは多くの投資家に嫌われているが、それがむしろ強みになる」と語った。

ミームコインブームの終焉とソラナへの影響

ヘイズ氏はまた、ソラナの今後の上値余地が限定的になる理由として、過去のブームであった「ミームコイン相場」が再び巻き起こる可能性は低いと指摘した。

「ソラナは過去18〜24か月にわたり、いわゆるミームコイン・スーパーサイクルによって大きく値を上げた。しかし、今後も同じような現象が繰り返されるかというと、私はそうは思わない。」

ソラナの人気の源泉が失われつつある

「もちろん、今後も一部のミームコインは成功するだろうが、1年前のように誰もがPumpFunで100万ドルのミームコインを探して、数億ドル規模の手数料を支払うような状態には戻らないはずだ」と述べた。

その上で、「このような活動がソラナに資金を呼び込んできたが、その魅力は薄れている。『ソラナはベンチャーキャピタルに頼らない形でミームコインを盛り上げるレイヤー1だ』というストーリーも、今後は支持を失っていくだろう」と締めくくった。

イーサリアム（Ethereum）は、開発者エコシステム、スマートコントラクトの成熟度、DeFiやNFTを支えるインフラとしての実績において他のL1（レイヤー1）チェーンと比べて依然として圧倒的です。一時的に話題をさらったソラナも、その高いパフォーマンスと手数料の低さで注目を浴びましたが、基盤となるユースケースや持続可能性の面で、イーサリアムほどの深みはまだありません。

特に、ヘイズ氏が指摘した「最も嫌われた資産こそが次の上昇相場で輝く」という市場の反転構造の視点は、過去のサイクルでも繰り返されてきた現象です。ETHは2021年のピーク以降、ガス代の高騰や競合L1の台頭によって一部の投資家から厳しい評価を受けてきましたが、それだけに次の反転時に市場の評価が大きく変わる可能性があります。

総じて言えば、短期的な投機ではなく、長期的な成長を見据えた資産としてイーサリアムは依然として有望であることは間違いないでしょう。

今後の市場展開を見据える上でも、ETHのポジションを再評価する良いタイミングだと言えます。