トランプ政権の関税戦争でビットコインは「25万ドル到達も」＝カルダノ創設者ホスキンソン氏が強気予測

スマートコントラクトプラットフォーム「カルダノ（ADA）」の創設者チャールズ・ホスキンソン氏は、米国と中国の経済摩擦が仮想通貨市場にとって追い風になると語った。

「関税戦争が仮想通貨の長期的な成長を後押し」

ホスキンソン氏は米CNBCの番組「Squawk Box」に出演し、ドナルド・トランプ大統領による関税政策が「世界の脱グローバル化」を加速させ、その結果として仮想通貨への需要が高まるとの見解を示した。

「我々はこれまで、ルールベースの国際秩序のもとで暮らしてきました。しかし今後は、米ソ冷戦時代のような『大国間の力の衝突』に戻るでしょう」とホスキンソン氏は述べた。

「国家間の条約が機能しにくくなり、世界規模のビジネスも混乱する。その中で、国境に依存しない唯一のグローバルな手段が仮想通貨なのです。」

デジタル資産が新たな国際金融基盤に？

同氏は、ロシアのウクライナ侵攻や中国の台湾進出の可能性といった地政学的緊張を引き合いに出し、「法と秩序」に基づく国際的なビジネス環境が揺らいでいる現状を指摘。

「その代替手段として、ビットコインのような中立的かつ分散型の通貨に注目が集まるのは必然だ」と語った。

ビットコインは2025年までに25万ドル到達か

ホスキンソン氏は、こうした状況の中でビットコイン価格が2024年末から2025年初頭にかけて25万ドルに達する可能性があると予測した。

「関税政策が実質的には無意味であると気づく時が来るでしょう。そして、市場は『米中の二極構造』という新しい現実を受け入れ、安定を取り戻すことになります。その中で、ビットコインの存在感は一層強まるはずです」と述べた。

現在、ビットコイン価格は約70,000ドル付近で推移しており、25万ドル到達には約3.5倍の上昇が必要とされるが、ホスキンソン氏はその可能性に強い自信を示している。

実際、米中の経済対立が激化すれば、伝統的な国際決済システムや貿易インフラは制約を受ける可能性が高く、国家間の信頼も低下します。その結果、中立性と検閲耐性を持つビットコインやステーブルコインのようなデジタル資産が、代替的な価値移転手段として注目されるのは自然な流れです。

また、「25万ドル」というビットコイン価格のターゲットについても、現実的な裏付けが全くないとは言い切れません。ETF市場の拡大、機関投資家の参入、さらにはドルの信認低下といった複数の要素が重なれば、今後1～2年で価格が大きく上昇するシナリオも考えられます。

とはいえ、短期的にはボラティリティのリスクも依然として高く、あくまで中長期目線での資産戦略として捉えるべきだと思います。仮想通貨市場においては、価格よりもまずファンダメンタルズとユースケースの広がりを注視する姿勢が重要です。