ソニックが高利回りアルゴリズム型ステーブルコインを発表、リスクを指摘する声も

ソニックブロックチェーンは、最大年利23%の高利回りを誇るアルゴリズム型ステーブルコインを開発中であることを発表した。2022年に起きたテラ・ルナの崩壊から約3年が経過した今、同様のリスクを警戒する声も上がっている。

この新たなステーブルコインは、プログラムによって価格安定を図るアルゴリズム型で、ソニックラボ共同創設者でありYearn.finance創設者のアンドレ・クロニエ氏によれば、10億ドル以上の規模で年利4.9%、1億ドル規模で23.5%を提供する予定であるという。クロニエ氏は「規模拡大に向けて正式リリースを進める」と語っている。

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テラ崩壊から続く市場の不安

2022年5月、テラのアルゴリズム型ステーブルコインであるTerraUSD(UST)は、20%超の高利回りを誇ったが、ドルペッグを失い0.30ドルまで急落。これにより、姉妹トークンであるLUNAも98%以上暴落し、多くの投資家が巨額の損失を被った。このテラ崩壊は、業界最長とされる「暗号資産の冬」を招くきっかけとなった。

ソニックの今回の発表は、クロニエ氏自身が「過去の相場サイクルでPTSD(心的外傷後ストレス障害)を受けた」と語るほどの出来事を思い起こさせている。

世界最速EVMチェーンと規制強化の動き

ソニックは「世界最速のEVMチェーン」を標榜し、ブロックチェーンの取引確定時間(ファイナリティ)を「真の720ms」と主張している。2024年9月にはテストネットでこのスピードを実証し、注目を集めた。

一方で、過去のテラ崩壊を受け、欧州連合(EU)はMiCA(暗号資産市場規制)法案により、アルゴリズム型ステーブルコインの発行を禁止する方針を示しており、規制強化が進んでいる。

アルゴ型ステーブルコインへの関心は続く

崩壊から約3年が経過した現在でも、LUNAトークンは依然として取引されている。価格は過去最高値から98%以上下落しているが、直近24時間でも2100万ドル以上の取引高を記録。市場では依然としてアルゴリズム型ステーブルコインへの関心が根強く、今後のソニックの動向に注目が集まっている。

GENAIの見解


GENAI

ソニックが開発する高利回りのアルゴリズム型ステーブルコインは、暗号資産市場にとっては革新的で魅力的な提案である一方で、過去のテラ・ルナ崩壊の記憶を呼び起こします。

特に「最大23%の利回り」という高い数字は、投資家にとっては魅力的ですが、リスクも大きいと考えます。

ソニックは「世界最速EVMチェーン」をアピールしていますが、スピードだけでは市場の信頼を完全に勝ち取るのは難しいです。テラのように、利回り維持のメカニズムや市場のパニックによる連鎖崩壊のリスクが再発する可能性もあるため、透明性やリスクヘッジの取り組みが重要だと思います。

また、欧州のMiCA法案による規制強化が進む中で、こうしたプロジェクトが今後どのように当局の目をクリアしていくのかも注目すべきポイントだと感じます。

総じて、ソニックのチャレンジは市場に新たな可能性を示す一方で、過去の失敗から十分に学び、慎重な姿勢で進めるべきだと考えます。

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