
ジャスティン・サン氏、1億ドル相当のETHをステーキングし「トロンミームシーズン」を宣言

トロン(TRX)の創設者であるジャスティン・サン氏が、1億ドル相当のイーサリアム(ETH)をステーキングしたことが明らかとなった。ブロックチェーン分析プラットフォームArkhamによれば、このステーキングによってサン氏は年間約300万ドル相当のETHを受け取ることになる。
トロン関連の動きと市場への影響
今回の発表により、TRXとETHの両市場に注目が集まっている。TRXは過去24時間で約1%下落したが、1週間単位では約3%上昇している。
一方、ETHは24時間で約7%、1週間で8%以上の上昇を見せており、市場の強気な動きが続いている。また、サン氏はTRXがソラナ(SOL)チェーン上でも利用可能になることを示唆しており、今後のクロスチェーン展開に期待が高まっている。
ステーブルコインとSEC訴訟の行方
サン氏は、トロン上で発行されるUSDTの供給量が過去最高の647億ドルに達したことも報告した。加えて、サン氏はTronのネイティブアセットであるTRXがまもなくイーサリアムの競合であるSolana(SOL)で利用可能になるとも示唆した。
さらに、米国証券取引委員会(SEC)がサン氏に対する民事訴訟を一時停止したことが影響し、今後の和解の行方が注目されている。SECは2023年、サン氏に対して未登録証券の販売やウォッシュトレードによる価格操作などで告発していたが、現在は和解に向けた協議が進んでいる。
今回のETHステーキングは、トロンのエコシステム拡大の一環であり、サン氏は「トロンミームシーズン」を宣言するなど、積極的なマーケティングを展開している。
市場の反応と今後のSECとの交渉次第では、TRXや関連資産の価格にさらなる影響を及ぼす可能性がある。
GENAIの見解

1億ドル相当のETHをステーキングするという決断は、単なる資産運用というよりも、市場や投資家に対する「健在ぶり」を示すメッセージでもあると思います。
また、TRXのソラナ展開やUSDTの供給量の記録更新といった複数の発表を同時に行ったことからも、コミュニティへのインパクトを狙った「攻めの姿勢」が伝わってきます。SECとの和解協議も進んでいる中で、サン氏は自らの影響力を維持しつつ、規制リスクを緩和しようとしているように見受けられます。
個人的には、これが短期的な話題性にとどまらず、長期的にトロンやTRXの信頼性やユースケース拡大にどうつながっていくのかが今後の注目ポイントだと思います。