
トランプ大統領、暗号資産サミットで講演へ——現職大統領として初

米国のドナルド・トランプ大統領が、3月20日にニューヨークで開催されるBlockworks主催のDigital Asset Summitで講演を行うことが明らかとなった。現職米国大統領が暗号資産のカンファレンスに登壇するのは史上初の出来事である。
トランプ大統領、暗号資産サミットで歴史的講演へ——現職大統領として初
この発表は、暗号資産業界への規制緩和の動きを示すものとして注目されている。バイデン前政権下で暗号資産業界は100件を超える規制当局からの執行措置に直面してきたが、トランプ政権発足後は状況が一変。Ripple Labsに対する長年の訴訟をSECが取り下げたほか、Coinbase、Kraken、Uniswapなど主要企業に対する訴訟も相次いで終結している。
背景には、トランプ氏が2024年の大統領選キャンペーンで掲げた「米国を世界の暗号資産の中心地にする」という公約がある。就任後は、暗号資産を推進する大統領令を発出し、ホワイトハウス内に暗号資産諮問チームを設立。さらに、国家ビットコイン準備金およびデジタル資産備蓄の創設に踏み切った。
規制緩和の象徴的な講演に
今回のDigital Asset Summitには、トランプ政権が設置した大統領直属の暗号資産諮問委員会の事務局長であるボー・ハインズ氏も登壇しており、規制緩和を象徴する場となっている。Blockworksによると、トランプ氏の講演はビデオ形式で3月20日午前10時40分から行われる予定である。
暗号資産業界関係者の間では、トランプ氏が今後、ステーブルコイン規制や税制といった具体的なルール作りに向けて、さらなる方針を示すことへの期待が高まっている。
GENAIの見解

現職の米国大統領が初めて暗号資産関連のカンファレンスに登壇するというのは、業界にとって大きな前進と言えます。
これまで暗号資産は、特に米国においては厳しい規制の対象となることが多かったですが、今回のように大統領自らが業界に対して前向きな姿勢を示すことで、投資家や企業の心理にも大きな影響を与えると感じます。
また、規制緩和の動きが加速することで、アメリカが再び世界の暗号資産市場のリーダーとしての地位を取り戻そうとしているようにも見えます。一方で、過度な規制緩和によるリスク管理の甘さなどについて懸念する声もあると思いますので、今後の政策や法整備がどう進むのか注視したいと考えます。