チェコ中央銀行のクビチェク氏、ビットコインの準備資産採用に懐疑的

副総裁に続き懸念を示す

チェコ中央銀行（CNB）の理事であるヤン・クビチェク氏は、ビットコインを同銀行の準備資産に含めることに対して「懐疑的」であると述べた。法的な不確実性や価格変動の大きさが主な懸念点である。

CNBのアレシュ・ミフル総裁は、今年初めにビットコインの採用を検討すべきと提案しており、現在、同銀行は資産クラスの拡充について分析を進めている。しかし、クビチェク氏は「さまざまな資産クラスを評価するが、ビットコインには懐疑的な立場だ」と明言した。

同氏は、ビットコインの法的な位置づけが不明確であり、直接保有する場合には会計や監査などの新たなプロセスを確立する必要があると指摘した。また、ビットコインの高い価格変動リスクも問題視しており、今後の市場動向を予測するのは困難だと述べた。特に、機関投資家がビットコインを投資資産として広く受け入れるようになれば、過去の値動きとは異なるパターンを示す可能性があると警戒している。

CNBは今年10月までに新たな資産クラスに関する分析結果をまとめる予定であり、国際企業債券や特定の株式指数（特にテクノロジー関連）、不動産投資ファンドへの投資も検討している。一方で、CNBの副総裁エヴァ・ザムラジロヴァ氏もビットコインを準備資産に適さないと発言しており、欧州中央銀行（ECB）のクリスティーヌ・ラガルド総裁も欧州の中央銀行には不向きだとする立場を示している。 現在、チェコ中央銀行の準備資産は1,428億ユーロ（約15兆円）に達し、国内総生産（GDP）の約45%を占める。同銀行は近年、金の購入や株式への投資割合の増加など、準備資産の多様化を進めている。

ただ、ビットコインが今後の金融市場において重要な役割を果たすことは、すでに世界各国で認識されつつあります。

例えば、エルサルバドルは国家レベルでビットコインを採用し、企業では米国のマイクロストラテジーや日本のメタプラネットが財務戦略の一環としてビットコインを大量に保有しています。さらに、ブラックロックのような巨大金融機関もビットコインETFに参入し、市場の流れは着実に変わりつつあります。

クビチェク氏が懸念されている「法的な不確実性」や「価格変動の大きさ」は、たしかに中央銀行が慎重になる要因かもしれません。しかし、過去10年の市場動向を見ても、ビットコインは着実に成長し、機関投資家の参入が進むことで市場の安定性も増しています。こうした変化を考慮すると、慎重になりすぎることで逆に機会を逃してしまう可能性もありますね。

CNBが準備資産の多様化を検討されているのは非常に良いことだと思います。ただ、候補として挙がっている国際企業債券やテクノロジー株指数、不動産ファンドなどは、結局のところ法定通貨に依存した資産が中心です。インフレヘッジや分散投資という観点から見ても、ビットコインをポートフォリオに加えることは十分検討に値するのではないでしょうか。

仮にCNBがビットコインの採用を前向きに検討するなら、

1. 金の保有を継続しつつ、ビットコインも一部取り入れる。
2. 初期段階ではポートフォリオの1～5%程度をビットコインに割り当てる。
3. デリバティブを活用し、価格変動リスクを適切に管理する。

このように段階的に導入することで、リスクを抑えながら長期的な価値の確保につながるかもしれません。

GFAとしても、ビットコインを戦略的に活用しながら、デルタニュートラル戦略を駆使して市場の変動に柔軟に対応する方針です。また、短期的な利益を狙うために、にゃんまるコインのようなミーム資産も視野に入れていますが、長期的な軸はあくまでビットコインです。

もちろん、中央銀行がどのような資産を選ぶかは慎重な判断が求められるところですが、今後の市場の変化を考えると、ビットコインを資産の一部として検討する価値は十分にあるのではないかと思います。

あくまで私の意見ですが、将来的には「ビットコインを採用しておけばよかった」と思う国や機関が増えていくのではないでしょうか。