ステーブルコイン供給急増、仮想通貨強気相場の中盤を示唆

仮想通貨市場ではステーブルコイン供給の急増が続いており、強気相場が依然として継続している可能性が浮上している。暗号資産分析企業IntoTheBlockは、ステーブルコイン供給量の増加が強気相場のサイクルの中盤を示していると指摘している。

供給増加が投資家心理と市場に与える影響

ステーブルコインの供給拡大は、買い圧力の高まりや投資家による新規資金流入の兆候とされる。現在、ステーブルコインの供給量は2,190億ドルに達しており、過去最高を更新している。

Is the market peak in? ⛰️

Stablecoin data suggests otherwise.

Historically, stablecoin supply peaks align with cycle highs.

In April 2022, supply hit $187B—just as the bear market started. Now it’s at $219B and still rising, suggesting we’re likely still mid-cycle. pic.twitter.com/938qCmEY9I

— IntoTheBlock (@intotheblock) March 14, 2025

これは、直近でビットコインが77,000ドルまで下落したものの、すぐに83,294ドルまで反発した背景にも影響している。安定した価格を維持するステーブルコインは、仮想通貨取引のための「ドライパウダー」として、市場の下支えとなっている。

MiCA規制によるUSDT上場廃止の影響

欧州連合による暗号資産市場規制（MiCA）により、欧州の取引所ではUSDTをはじめとする非準拠トークンが上場廃止されている。しかし、これにもかかわらず、USDTは時価総額1,434億ドルで世界最大のステーブルコインであり、全デジタル資産の中でも第3位の規模を維持している。

今後の見通しと市場の期待

短期的には価格の変動が予想されるものの、ステーブルコイン供給量の増加は、今後の相場上昇に向けたエネルギーとして機能する可能性が高い。

VanEckのアナリストは、今回のサイクルでビットコインが18万ドルに到達するとの強気予測を発表しており、2025年に向けて投資家の期待も一層高まっている。

この「ドライパウダー」が増えているということは、投資家が今後の価格上昇局面を見越して、資金を待機させていると読むことができるからです。

特に今回は、USDTのような巨大なステーブルコインが欧州規制によって一部取引所から姿を消しているにも関わらず、供給量が増加している点が注目に値します。市場の地合いとしては、規制による不安がある一方で、グローバルに見れば資金流入の意欲が勝っているという印象を受けます。

さらに、VanEckのビットコイン18万ドル予測のように、大手投資家やアナリストの強気予測が裏付けとなっており、まだサイクルが終わっていないと考える投資家が多いのではないでしょうか。

個人的には、今後短期的な調整局面はあったとしても、中長期では再度大きな上昇波が来る可能性は十分あると感じています。ただし、供給量が過去ピークを超えている今だからこそ、慎重なリスク管理も重要になる局面だと思います。