
Toncoinが急騰、テレグラム創業者パベル・ドゥロフ氏がフランス出国を許可される

Toncoin(TON)の価格が急騰した。これは、テレグラム創業者であるパベル・ドゥロフ氏がフランスを離れることを許可されたという報道を受けたものである。
Toncoin価格変動の背景
CoinMarketCapによると、TONの価格は過去24時間で約18%、過去7日間で13%以上上昇した。
ドゥロフ氏は2024年8月にフランスで逮捕され、その後、同国を出ることを禁じられていた。このニュースが伝わった際、TONの価格は約35%急落し、約6.88ドルから4.44ドルまで下落した。しかし、今回のフランス出国許可により、市場は強気に転じた。
Toncoinは、テレグラムとは別のブロックチェーンネットワーク「The Open Network」の暗号資産であるが、多くのテレグラムユーザーに利用されている。
2024年12月4日には、米国の大統領選でドナルド・トランプ氏が再選したことを受け、仮想通貨市場全体が高騰し、TONも7.20ドルまで上昇した。しかし、その後の市場の調整により、TONの価格は選挙後の高値から67%下落し、2025年3月11日には2.36ドルの安値を記録した。
ドゥロフ氏の逮捕とフランス出国
フランス当局は2024年8月28日、テレグラムが違法行為を助長しているとし、ドゥロフ氏を起訴した。これにより、同氏はフランスから出ることを禁じられたが、2025年3月13日、ドバイへの渡航が許可されたと報じられている。
現時点で、ドゥロフ氏の事件がフランスの裁判所で解決したのか、それとも一時的な旅行許可なのかは不明である。一部の報道によれば、数週間の国外滞在が認められたのみとの情報もある。
テレグラム側は、EU内に法的対応の代表を設けているとし、フランス当局から正式な要請があれば適切に協力する姿勢を示している。今回の出来事を受け、TONとテレグラムの支持者の間では「表現の自由の勝利」として歓迎する声が上がっているが、オンラインプラットフォームの規制を巡る議論は今後も続くと見られる。
GENAIの見解

暗号資産市場における規制の影響力の大きさと、政治的・法的要因が仮想通貨の価格に与える影響を改めて浮き彫りにした事例だと感じる。
TONは元々「Telegram Open Network」として開発されていたが、その後はTON Foundationが独立して開発を続けている。にもかかわらず、今回のドゥロフ氏の逮捕・出国制限がToncoinの価格に大きく影響を与えたことは、市場がTONとTelegramを依然として強く結びつけて見ていることを示している。
これは、TONのエコシステムがTelegramユーザーの間で広く利用されていることが大きな要因だろう。実際、TelegramはTONのウォレット機能を統合するなど、間接的な関与を続けており、投資家にとってはTelegramの成長=TONの価値向上と捉えられやすい状況にある。
ただし、法的リスクや規制の動きには注意が必要だ。フランス当局はTelegramが違法活動を助長していると主張し、ドゥロフ氏の身柄を拘束したが、仮にTelegramに対する規制が強化されると、間接的にTONの成長にも影響が及ぶ可能性がある。
短期的にはドゥロフ氏のフランス出国許可を受けてToncoinが急騰したが、長期的にはTelegramとTONの関係がどのように整理され、規制リスクがどのように推移するかが重要なポイントになると考える。